>>217
継承という語は、一般に部分型関係を作ることを目的とする構文という意味で使われるが、Rustのトレイトは部分型関係を作るものではない。一般的にもRustのトレイトが継承であるとは説明されない。
C/C++のテンプレートやPythonのプロトコルなんかを一種の構造的な型として観念する考え方は個人的には結構好きだが、言語仕様としての型(これらの言語において通常の意味での型とされる名前付きの型)と同様の扱いがされるわけではない。テンプレートが構造的型付け「に近い」とか、構造的型付け「的」とか、「一種の」構造的型付けといった、ちょっと含みのある表現で説明されることが多いのはなぜかを考えてみるとよい。

大体、そんなオレオレ定義・解釈を前提に「名前的型付けには型の互換性を指定する方法が継承しかない。だから、構造的型付けの方が優れている」とやっても誰も聞いてくれないでしょ。名前的型付けと構造的型付けの比較の文脈で、「テンプレートは構造的型付けだから構造的型付けの方が優れている」と主張することがどれだけ無意味か考えてみたら分かりそうなものだが。そんなことをしなくても構造的型付けには一定の価値は認められているよ。