国が実施する施策としては、高所得者には高い税金を課して、そのお金を社会保障における給付に変えて低所得者の生活を保証する「再分配政策」を行うのが、一般的な手法です。
しかしスウェーデンは、これに加えて「同一労働・同一賃金」のルールを適用。労働者が企業との対等な労使関係を築けるだけではなく、所得格差を最小に抑えることに成功しました。

この一連の取り組み「スウェーデン・モデル」が、女性就業率の高さにも、大いに影響していることは明らかです。


女性も働くことが当たり前の社会

次に、女性の就業促進や出産後の復帰における政策・施策を見ていきましょう。労働力の不足によって女性の社会進出が促された結果、女性の就業率は上がり、2013年時点では20歳〜64歳の83%が労働市場に参加しています。この事実は同時に、専業主婦がとても少ないことを意味しています。

それでは、なぜ子育てをしながらでも働くことができるのでしょうか。
その理由の一つに、フルタイムとパートタイムの就業において、条件の差異がないことが挙げられます。
日本やその他の国と違い、スウェーデンではパートタイムで働く人も正規雇用となり、社会保険など条件面もフルタイム労働者と同じなのです。
また、税金や年金は個人がそれぞれ支払うため、配偶者の収入を気にして労働を控える必要はありません。こうした税制も、女性が伸び伸びと働ける要因となっているようです。



さらに子育ての面でも、優遇措置があります。男女問わず育児休暇を取得することができ、企業は最大480日までの所得を補償。つまり約1年半、有給で育児休暇を取ることができるのです。なお、男性の取得率も高く、2013年時点では25%が利用。日本人男性の4%(2016年度)と比べると、6倍もの開きがあります。