>>262
みかんがおいしい季節。
みかん農家が農園を経営している。安定した糖度と均質な色形を目指して管理改良しているところにときどき売り物にならない程の酸っぱさとみかんらしくない虹色縞模様、おまけに箱に収まらないユニークな形のみかんが実ったら。

これを変わり種として価値を見出し、その種にも居場所を作る管理者なら良い。が、売り上げとブランドイメージ、効率化と安定供給のみを追求する人ならそういった変わり種は価値が見出せず邪魔でしかない。

飛ばない鶏の中に飛べる鶏が生まれ、その飛ぶ行為が周りの飛べるのに飛べることを知らなかっただけの連中に飛び方を教え始めたとしたら養鶏場経営者としては柵や屋根を設けるコストがかかる。

それならば飛ぶ鶏は排除して他の鶏にも飛ぶことを忘れさせる他の娯楽を与えたり、飛べないくらい食わせて太らせ、飛ぶことすら考えられないほど刺激を与えて疲れさせたり。遺伝子を弄って飛ぶことをやめさせたり、飛べるまで成熟しないように意図的に幼体のまま維持できるように改良する。

みかんは自分で自分をみかんと呼ぶだろうか。その他からの価値観を素直に受け入れるだろうか。

一度飛んで柵の外の世界の自由さを知った鶏がまた飼い慣らされるために戻るだろうか。外の厳しさと飢えに堪えきれずしぶしぶ餌をつつきに戻り飼われているふりをする個体も少なくない。