自然死とは実態は“餓死”なんです。餓死という響きは悲惨に聞こえますが、死に際の餓死は一つも恐ろしくない。
餓死というと言葉の響きからいって惨めに感じる。しかし中村氏によれば実際は本当に安らかな死に方であるという。

脱水状態になると意識レベルが下がりボンヤリとした状態になる。
体内の酸素が不足し、その一方で炭酸ガスが増える。
酸素不足は脳内にモルヒネのような物質の分泌を引き起こし、炭酸ガスには麻酔作用がある。
人間は意識朦朧としたまどろみのうちに死んでいく。
がん患者でさえも自然死の場合には痛みを感じず朦朧としたなかで死んでいくという。
こうして自然死を迎えた遺体は、やせ細り枯れ木のような状態になるが延命治療後の遺体に比べれば遺体らしい遺体である。