藁半紙が光って見えたのは十三年の人生で初めてだった。
 エアコンが壊れたので教室の窓が開け放されていて、制汗剤と、シャンプーと、洗っていない上履きと、手の甲についた唾液の乾いた臭いが攪拌されていた。

破文ぎりぎり。

さびしさは鳴る。耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を締めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。細長く、細長く。紙を裂く耳障りな音は、孤独の音を消してくれる。気怠げに見せてくれたりもするしね。葉緑体?オオカナダモ?ハツ。っていうこのスタンス。あなたたちは微生物を見てはしゃいでいるみたいですけど(苦笑)、私はちょっと遠慮しておく、だってもう高校生だし。ま、あなたたちを横目で見ながらプリントでも千切ってますよ、気怠く。っていうこのスタンス。

破文ぎりぎり。